since 2011 11.20 by TPM.CO / update 2012 1.8 / go toトップページ




日頃の行動をメモ。消しゴムで消して作品へと昇華する前の、日々の下書き。
This is my dairy memo. These will be a work after brush up process. .




    2011.NOV









11/20 再起動

本文


11/21 潜在能力とは身体の保護機能

若手と話しをしていて、ようやくここ3週間ほどの壊滅的な状態への説明がついた。
---
脳の潜在能力の話しになり、

「脳は実は潜在能力の80%を使っていると聞いた」とのことだった。

北斗の拳でも「極意は人間の潜在能力の残り70%を使うこと」(参考→HP
とあるが、
この脳の潜在能力という言い回しがあいまいな表現なのが、彼に説明していてわかった

---
野口晴哉氏が講演で語っているように、
火事場の馬鹿力といえど、無い力は物理的に出すことはできない。

つまり、潜在能力を持っているのは、実は腕や足など身体であり、
それを100%発揮しつづけると体が壊れてしまうので、日常生活では脳がセーブしている。
それを稼動させるための脳の指令、
それが、潜在能力、ということになる。

---
先月の灰野さんと亀川さんとの公演前の恐怖(参照→HP)とは、
その潜在能力を100%出しつづけた結果壊れる、という本能的な恐怖であったことが
説明をしていてわかった。

私はかつて高校のとき全校42.195km狭山湖畔フルマラソンで、陸上部をおさえて全校7位になった記録があるが、 そのとき駆使したのが、痛みなどの信号を眺める、つまり切る、ということだった。

現在ドラムなどの練習は、
その瞬間にいかに体が適切に動くか、それをあらかじめ仕込むことにあるが、

仕込むわけだから、現場でどう動くかはわからない。
痛みや異常を殺すことも訓練されているので、身体限界を超えての無意識なる動きも出るだろう。
つまり
適切に動いた結果、100%以上を出しつづけてしまい、壊れる、
それが恐怖の源泉だったことがわかったし、
実際
演奏後ここ3週間、体の一日のループと、精神の一日のループが不一致になってめちゃめちゃだった説明もつく。身体が壊れているのに、頭は稼動しているので、寝られなかったわけだ。

体を休めないと回復しないのに、頭が起きているため寝られない。
体が重いと思考することにも影響が出る。特にゲーム設計やプログラムは心身共に余裕がないととても作業にならない。
眠たくなければ寝なければいい、というのは、余裕のある者のセリフだったことがよくわかる。
まあ頭は回るので、アイディアだけはポカスカ湯水のようにでたのが不幸中の幸い(笑)

いろいろ試行錯誤した結果、
1日分まるまる起きて頭を疲弊させると寝られることわかり、ようやく通常生活ループに復帰できたのがこのところ。

体力こそが潜在能力。体力が決定的に足りないのだ。



11/23 チューリングパターン

このページはゲーム制作の過程について書いて欲しいという依頼に基づき書いているのだが、
まだ公表できないなどの理由があるときは、制作に至るまでの思考過程などを書いたりしている。

基本的にはパクられる恐れ(笑)や、それを見て思いつくネタになりそうなものは決して書く事はないのですが、これについては非常に根源的なものなので書くことにしました。これに興味を持つ人は同類であるからたぶん作っても違うものになるでしょうし、まあ私自身も予感程度で、なんだかよくわかっていないので逆にヒントをもらえるカモ!

有名な数学者、アランチューリングが提唱した、動物の柄模様について。



いわゆるチューリングパターンというものだが、
例えばヒョウの体表の柄とかは、実はプリント印刷されたようなstaticなものではなく、
「定在波」、
つまり、濃い部分と薄い部分が反応しあって、平衡状態になった結果としての柄である、
ということらしいのだ。つまり見た目は止まっているが常に動的であると。

これは、人間の体のあらゆる物質が常に入れ替わっているが、結果的には人の形を保っている、ということと非常に近しい。

こういう文献をみて、私はまず、ゲームに適用できないか無意識に考える。

---
ゲームにおいて、敵の配置や地形は、staticなものである。
データとして固定なのだ。

だが、人体や思考が常に入れ替わっているものの平衡を保っているように、
敵の配置なども、この柄のように、結果的に均等距離を保つ、みたいなことができるのではないか、
と考える。つまりデータが形を作るのではなく、状態を作る、という感じ。

つまり、科学反応の結果、表向き見える、配置とか風景とかが自動生成、調整されるということである。
NPCの挙動なども、いわゆる好みなどのパラメータをお互い比較した結果どこに歩いていくか、何をするか、が決まる感じである。
つまり、集団全体、ゲーム全体の挙動は、相互干渉しあった模様として「ある状態」に収まるのだ。

---
この面白さは「ライフゲーム」に似ている。
周囲の挙動から自らの行動を決定するアルゴリズムが、全体の模様、挙動を生む。

しかし、トライした方にはお分かりのとおり、このライフゲームからは何か生まれそうで生まれない。
このチューリングパターンにも似たものを感じるのだが、
まあ、
このわからない予感は非常にわくわくさせられるものだ。




11/24 UFOのCD

灰野さんから、先日のUFOでの演奏のCDをプレスしていただきました(謝)
2枚組。



飛び上がって喜んだのは投稿したゲームが採用されたりしてた頃以来ではないだろうか。
本気で挑んで報われる、という過程は、やはりなかなかある事ではないので非常に有り難かった。
同時に
これでデバッグもできる

---
楽屋で灰野さんに先日の挨拶、
 「あれから3日寝込んだんだって?」

聞かれたので、
 「いや3週間ドラム叩けなかったッス」

と返答したら、
 「まだまだ小学生だな」
 「徐々に短くなるよ」

というお答え。

つまり、
こういう演奏「道」において、まだ「小学生」なのだと、経験者たるお言葉を戴いた次第ですごく安心した。
というのも、
常日頃、道無き道を進んでいる私にとって、
先人が居るということは包まれるような安心感があるのだ。

今日の灰野さんの非常に隙のないスリルのある演奏を見たこともあり
つまり、先にあるのは
死ではなく、より興奮する瞬間なのだと思えた。


11/27 24ビート

昨日一日UFOでの演奏CDを聞きデバッグを済ませた。
演奏中リズムが拾えず困っていた場所はやはり困っている演奏になっていてヘッポコ8ビートを叩いていた。
しかしその演奏は徐々に混沌と速度をあげ非常に得体の知れない面白い演奏に変貌していったのは救い。

先日なかおさんに聞いたところ、灰野さんの持ち曲が何曲かあったらしく、なるほどそれだと求められるリズムがあったはずで、その場合私には仕込みが要る。まあ何の打ち合わせもない当日演奏だったのでまあ仕方ない。次はやっとくけど(笑

灰野さんと演奏をすると、どうしてもその「速度」についていけない瞬間が必ずあるのだが、
今日起き掛けに
「16ビート以上の練習が必要だ」
と気付いた。

32ビートとか64ビートという種類で、しかもアクセント無し、とみた。

電車に乗りながら反芻した感じでは、24ビートくらい。つまり2で割り切れない、アクセントが入り込めない感じが合うように思った。永続的にアクセントなし、という点ではボサノバの基本ビートに構造が近い(参考→HP)。
体力も足りないだろうが、根本的には未体験のリズムだったということか、そりゃ叩けなくて当然。

今後
この叩いたことのない、24ビートの練習をしていくことで対応を図る。




11/27 速度練

夜スタジオ、灰野さんとのライブ音源に合わせてドラムを叩いてみて要求されていたものを探る。

先日のライブで、
宮下さんのWabo-Chaoではフロアほぼ全員がゆらゆら見事に揺れていたが、
灰野さんの時は、誰一人微動だにしないその対照性。しかし明らかに速度を感じる。

楽屋で灰野さんが「指がつるほど限界までピッキングをしている」みたいなことを言われていて、
ああ、だからパターンとして速度を認識できなくても速く感じるんだ、と思ったのだが、

実際に叩いてみると、
速い連打は、物理的に腕を休めることができないので、
ずっと力を入れている、ずっと強く握っている状態になることがわかる。

もちろん、何分も強く握りつづけるなど物理的に不可能なので、
なるほど、これは体おかしくなるわ、と納得した。
つまり体力の問題ではなく、奏法の問題である。

しかし、例えばロールなどの方法で速くしたとしても、音にキレがでないわけで、それは
ライブでも試して即捨てた方法、結局ちゃんと(笑)正面から叩かないとダメ。

しかし物理的に人体では無理ということがわかった。さてはて。。(←問題特定は終了ということです)




11/30 波

自転車に乗っていてなんとなく気づいた!

一般にドラムで速く叩く場合は例えばパラリドルのように、パターンで腕を休ませる。
つまり、どこかで体を休ませて永続するリズムを可能にしている。

しかし今模索している24ビートについてはパターンによる疲労回復は無理なんだよなーと思っていて、
ふと
だったら、波でいいんじゃないの、と思った。
サインカーブってこと。速く叩きながらゆらゆらすればいい(笑



このページでは私の成果、発見のみ記述しております。