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年賀図案作成の前に、昨年と同様、馬の写真を数多くスケッチし、ストラクチャーを頭に入れる作業。
なにせ馬なんてマジメに描いたことなどないわけで(笑
ポイントは、馬の各部分のおいしそうな構造が見えたものをスケッチしていき、積み重ねの結果、全部分が網羅に至れば「馬が描ける」。歯をむき出していたり、いい腰をしていたり、いい毛並みをしていたり、を、どう絵に、つまり線がない写真からどう、線での表現に、質感や実感を含めて、落とすか?である。
本当のことを言えば、写真からのスケッチだと実際の質感とか動き、匂い、挙動などの情報が欠落するので、正しくストラクチャーを得るには動物園や牧場などで実際の馬をスケッチするのが正しいが、まあ見たり触ったりしたことはあるから今回はその記憶で補完することで。
一日置いて図案に入る。とりあえず書けたが気にいらない。
今年のテーマ、馬車馬のように走る、に沿っているし、ストラクチャが適用されてて悪くない。しかしなぜか気が進まずペン入れができない。
半日置いたあと、やはりペン入れができないので、ちょっと別のを描いてみることにしたら、いいのが描け、ペン入れまで!
昨年から文字fontもデザインしている。今回は蹄鉄フォントになった!美しい。
気付いたのは、最初の絵は、鞭を振るわれ走らされるドナドナな絵だが、今回のは、乗っている人が振り落とされそうになるほど前のめりに走る馬である。これは幸先縁起のイイ絵である。この絵の転換点は、しがみつく人を一人描いたことで、そこから面白くなりあれこれ足して良くなった!経緯にある。ゲーム制作においてもなんでも、そういう予想もしない面白い展開に出会えると作品はよくなると思う。
馬ボディーを茶色に彩色してからさっぱり進まなくなり、原因を探った結果、その茶色に質感がないからだとわかり、模索した結果、茶色を再度重ね、毛並み感を出せた。これだけで数日。膨大な手間だけでなく恐ろしく時間も食っているがこれは現在の方針なため覚悟の上。水彩は異色を重ねると濁ってしまう。同じ色重ねでも十分変化が得られることがわかる。
他にも、鞍の色、尾および頭の毛の色など、そうとう悩んだ
悩んだ末、過去の年賀の彩色を見直したりしたが「あれ、そんなんでいいのか?」という、現在捨てているような選色をしている箇所もあり(たとえば、影で薄黒を塗るとかの無難な手法)、たぶん現在求めているものが例年より高いらしい。手練をとにかく排除したい。
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色の決定には2つの要素があり、一つは質感。馬なら馬の毛並みを感じさせるには、そのリアリティが要求してくる色がまずあるため選べる色に限りが出てくる。例えばピンク肌に出来ないことはないが、そうすると馬の、手の平でペン!と叩けるような重さを持ち薄くなんとなく毛が生えている皮のような質感表現は捨てなくてはならず、セルのような記号的肌になるわけで、その時点で水彩で塗っているこの作業自体の否定になる。
そしてもう一つが、全体の配色である。隣り合わせの色次第で色が生きたり死んだりする。それらの条件を潜り抜けなければならない。
また、
作業に時間をかければいいものが出来る、というわけではない、ということも今回わかった。
11色 x 100枚
馬肌の質感の実現に手一杯だったため、馬の疾走感を加味できず、停止してしまっている。これをカバーするには、馬肌の彩色の仕方の工夫はもちろん、別途、鼻から吐息を後方に流す等、ペン入れレベルからの描写が要る。そういった取り返しがつかない事態は非常に悔しく、それは強烈に脳裏に刻まれるため、ああ、これが次回以降に適用されるのだろうと気付いた。絵の上手な方は、そういった取り返しのつかない猛烈なる悔しさを沢山重ね、次に必ず事前にすべてが配慮され、クオリティ向上とつながるのだろうと思った。また色についても、長年の推敲があれば今回のようにいちいち色決定に苦労はないだろう。もちろん、ただ単に絵を書き散らせばいいわけではない。他者が介在しての取り返しのつかない一枚絵、責任のある絵を重ねなければならない。undoできない生な絵を描くことの意味もここにもあるように思えた。苦労する分直せない分悔しさは倍増し、それは確実に将来の絵に適用されるのである。
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初夏に「暑いですね」な暑中見舞いなど書けないわけで、
どうあれ、毎年お待たせしております;;
なお昨年から、情報発信を制限しよう!という現在の方針のため連絡先等も最低限にしてますが、
連絡先は以前と変わりませんのでよろしくです〜!
ゲームに適した3Dディスプレイについては、かなり前から適切な形を探してきたのだが、
たまたま予告に流れた、
ntv番組「世界一受けたい授業」でやっていた、MITの3Dディスプレイに狂喜した!
格子状のマトリクスが、表示に合わせて上下に伸び、立体を表現する。
「表示」速度も速く、同時に、
障害物を押し上げることが可能
である。下は、置かれた懐中電灯を持ち上げるデモ。
ゲームにおける3Dディスプレイについては難しくて、
例えば、
ホログラフィのような立体だと触ることができない。触れない画像はゲームに使うにはあまり意味がなく、なぜなら、そもそも2D表示であっても、FPSみたいなゲームは充分「立体である」ことを実感できるから、別に現実に立体してまで実現するほどでもないわけだ。
この格子状のマトリクス立体表示、については、かなり以前、NHK技研が点字ディスプレイ、というものを出品していて、高さ表現はないが、ゲームディスプレイとして使えないか私らで検討してた時期があった
が
点字ディスプレイの場合は、その即応性のためにピエゾを使っていた。ピエゾは楽器のピックアップに使われるほど正確で俊敏な反応速度を持っているので、音よりはルーズな表示には申し分ない。しかし、その変化は微細なため、テコの原理を使って点字部分を浮かせるようにしていたので、機械自体がテコの幅分大きくなってしまう。ピエゾや点字デバイス会社訪問などして調べたが、どうもゲーム機として実用化は無理っぽく諦めていた。
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今回のMITの3Dディスプレイにおいては、
まず反応速度が充分に速く高さもあり、さらに、障害物を持ち上げられる、という点に未来がある。
ゲームで使うには、さらに、タッチディスプレイになるとよい。つまり、持ち上げられるだけでなく、プレイヤーが押し下げたりできれば、入力装置になるだけでなく、2台の3Dディスプレイを使って、プレイヤー同士がゲームできる可能性もある。
空中に浮かぶ球のような表現は難しいが、地形のような表現には適するわけで、別に完全に3D映像を実現しなくても、面白いゲームが作れるデバイスになればいいのではないか!と。
vrmに置いたmap展開ルーチンとmapデータを本体へ組み込みがようやく!
またmap圧縮からmap配置のデータ生成も美しく自動化した。
震災以降、いかに自分が社会のインフラに頼っていたかを痛感した。だからこそ、まず自力で完璧を目指そうとし、他人の評価も、作品のみで得ようとストイックにしてきた。人当たりの良さで許容されることを避け、いや、むしろ嫌われても作品で認められることを求めよう、みたいな。。(不義理ですみません。作品で還します;)しかしどうも、制作の足場まで完璧を目指しているんじゃないかと気付いている。ペン入れ前の鉛筆の下書きにまで美学を求めるような状態はどうなのか?(笑)と思いつつ、なすがママにきゅうりがパパに。
map圧縮ツールにもユーザビリティを配慮しエラーメッセージや誘導まで含めた実装が完了。
本来こういったツールは私がわかればいい程度の簡易実装だし、制作が終わったあと再度起動し使ったりすることはまあ普通ない。しかし、今回は忘れ果てた未来に再度起動しても使うことができるよう設計してある。
いったいお前は何をしているんだ?と日々言われており、私もなぜそこまでするのか説明ができないが、やるべきという揺ぎない信念がどんとある。これはいったい、なんだろう??
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このページでは私の成果、発見のみ記述しております。
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