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潜行中...
数年恒例の、展覧会設営
絵の設営および照明周り。32点に対し照明28でやりくり、照明スタッフさんに指示出しでトータル3時間ほど。
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撤収
来場いただいた中に写真家の方がおられ
「普段よく展覧会にいくが、近寄るとガラスが反射してよくみえなくなるが、ここはまったくないので最初ガラスがないのかと思った」
と
しきりに感心していたと伺い、嬉しい限り。裏方のささやかな幸せの瞬間である
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展覧会における主目的は「絵」である。今回も風景建物スケッチ画なので、やるべきは決まっている。
その絵をスケッチしたその場から見た状況をそのまま再現するようにする。例えば照明を当てすぎると「明るすぎる」と思われ、足りないと「暗い」と思われる。その時点でノイズとなり、絵そのものを見てもらえなくなる。よって、例えば曇りなら、その絵の向こうの空が曇りのように感じるよう薄暗く当てるし、カンカン照りならそのように光を強く当てる。木漏れ日の古屋ならわざと額縁の横にあててその感じを出す。ポイントは額縁やガラスやその絵の紙や絵そのものを感じさせないよう、あたかも額縁の向こうに、今自分がその場に居て見ているように感じさせる。
照明は基本背後から当てるわけだが、閲覧者自身の影が絵に落ちるとそれもノイズになるし、かと言って真上から当てると急角度になり光量が不足するので、いろんな角度から当ててみてベストを探る。
また、額縁の高さにも配慮する。例えば、見上げて描かれている絵ならば、高めに配置し、来場者の視点が上に向き塔などを見上げているようにする。坂を見下ろしているならやや下に配置し見下ろしているようにする。さらに、順路を歩いてみて、その上下に無理がないように調整もする。急に下がったり上がったりに違和感を感じるならばそれもノイズとなる。イメージとしては、額縁=壁に開けられた窓、と考え、その窓の向こうに景色があるという感じに落とす。
また来場者の年齢層にも配慮し、やや低くも設置する。
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こういったノイズ除去は、ゲーム制作時の調整や、人の楽曲に対するドラムの付け方などにも一切共通する。そのものがいかに正しく伝わるかを追求していく時にやるべきことは大抵同じアプローチである。そして、正しくそのもののよさを把握できるか?には細心の注意を払う必要あり。これだ!と思い込まず、人に指摘されたときに「そうかも」と見直せる余地を残す、体重をすべて乗せず、どっかり座ったりしない。
バッハのゴルドベルク変奏曲:
グールドのザルツブルグフェスでのlive演奏にハマりとうとう弾く練習を始めてしまった(笑
ちなみにイギリス組曲のbourreeはしっくり来てない数箇所を残し完成に近い※1。
眠れない伯爵のために書かれたというこの曲は、カノンという形式が変奏の根元にあり、それが曲ごとに0度から9度まで厳格に広がっていく形式になっている。つまり順列組み合わせだ。変奏は32曲あり、各曲は32小節とやはり厳格である。
昔私らが投稿していた時代には「1画面プログラム」という形式があり、ディスプレイに表示できるプログラム量でゲームを作るという形式があったが、ゲームシステムそのものの厳格な順列組み合わせにおける「変奏」みたいなものはできるのだろうかとふと思ったのだ。組曲ならぬ組ゲーム。
実際これまで私がアイディアを考え作品に落とし込み発表するときは、ペンペン草が生えないレベルまで面なりアイディアなりを出し切り作り込むわけだが、それはソフトウエアの話であって、ハードウエア、つまりゲームシステムそのものの出し切りではないような気がした。ゲームシステム自体の順列組み合わせにおける展開。それはどういうものだろうか・・・?
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このページでは私の成果、発見のみ記述しております。
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完成とは速度およびニュアンス流れなどを自由に操作でき、自分の美学に寄せられる状態である。
もちろん元曲から汲み取った意向を踏まえた上に構築する。
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