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9/5 ftbkの4OP + ハーモニクスピッキング |
FilterBankの2台連動が実用化
単音で鳴らしたが、実はftbk1台でそれを2音にし さらにバイパスを半分にすれば下のftbkでさらに2音、計4和音できることに気づく。その上でdepthを使えば、波形の変化さらにバイパスの混ざり具合でも調整できることに気づく。すごいな!
さらにタイガのアドバイスで作った単線の接続だと、ftbk>ftbk2の減衰がほぼないことも確認できた。また音を切ったあとでもinputやバイパスをいじることで延命できあれこれいじれることにも気づく。面白いなあ。
今日の発見で、根元で和音を出す必要がなくなった上に、その最初の和音による波形からも自由になった
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さらに
ベースでハーモニクスピッキングを開発。
tv関ジャムのゲストで布袋氏が出ていて、ギターは全部ハーモニクスピッキングで ライブが終わったら爪がなくなってる、みたいな話をしていた。
布袋氏の手元
そのサウンドが非常に魅力的だったので、同じ弦楽器ならできるだろうということでベースで模索してみたら意外にあっさりできた。
というのも、普通ベーシストはたいてい親指を弦の外に固定しているものだが、私は弾く隣の弦に親指を置くのが癖になっていて、そのおかげで、この奏法のときに必要な親指は隣の弦に移動させるだけで配置でき新たな訓練が私には必要なかった。
具体的には、弾く指の手前に親指を置く。置き方は通常のハーモニクスを出すときと同じ。親指で弦を押さえながらほかの指で内側の弦を弾くとハーモニクス音が出る。逆に親指で押さえなければいつもの弦の音が鳴るわけで、これを両方同時に出るように調整するのだ。
弦をはじく位置や、親指とほかの指の距離を変えたりするとハーモニクスの音程が変化しハーモニクス感が出る。
この奏法の弱点は音量が下がること。2つ同時に出そうとしてるので物理的には当然の結果。
しばらくはいつも弾いてるフレーズを全部このハーモニクスピッキングで弾いてみたり(笑)
9/8-9/11 Busan Indie Connect 16 |
韓国で開催されたBIC(Busan Indie Connect)に招待され、タロティカを出展してきた。
会場は釜山国際映画祭が開かれる「映画の殿堂」と呼ばれる巨大な施設。
巨大な屋根に覆われた野外上映場の大きさに驚く
←youtube
奥に見える黄色いゲートが会場の入り口。その奥に並ぶ三角屋根のテント群がブース。
初日午前中はカンファレンス。
通常国際映画祭で参加作品が上映される立派な劇場内で
巨大なスクリーンを使ってゲーム製作の話などがなされた。
Dwarf Fortressの作者さんのレクチャー
非常に面白いのは、土地の保水率などが設定されていて、それによって地形や植物の生え方などが生成されるという根幹の考え方だ。同じく人の住まいや宗教などによって家の建てられ方道路の作られ方などが生成されるという非常に理にかなった作り方。
見ても判るとおり、コンセプトが面白いものは、こういった出力映像にも表れると思う。逆にいえば見た目に面白さが見られないならば、中身もつまらないと言ってもいいだろう。そういう意味では、近年のデザイナー至上主義は、作り手でない人がデザインを担当し売上につなげたりしているわけだが、作り手の情報を正しく反映していない時点で正しい淘汰が行われないし(ゲームのよさではなくデザインで売れてるわけだから)人の正しい判断力を育てないことで失うものは多い。書籍なんかも綺麗に見える写真でよさげに見せる手法が多く、そのものの情報が少なくて役に経たなかったりする。そういった意味で、作者が直接参加するインディー系のこういったイベントは本来のよさに直接触れられて非常に刺激的だし得るものが非常に多い。
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ほかの登壇者では、手伝ってくれた人にどう利益を還元するか?という自身のプロジェクトの模索を説明していた。ネット上での手伝い者に対し、貢献率を設定し売上から分配するのだという。残念ながら私は英語をあまり聞き取れなかったのだが同行したM氏から聞いてパッと目の前が開けるように知識が流れ込んでくる感じがして、ああ聞ければこんなにも世界は広がるんだなあと思った。
ステージ脇に通訳ブースがあり、同時通訳された英語・韓国語の音声は 借りたレシーバで受信できる。このあたりはアルスエレクトロニカと同じシステム。
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今回のブースセッティング:
モニタ+pcを2台とノートpcを2台の、計4台。
実はこのBICではfreePCとモニタを2台ずつ用意してくれていたのだが、万が一借りたpcで動かない場合を想定し、いつものノートpcを2台持って来ていた。電源さえとれればいつもどおり必ず動くからだ。
案の定起動時にエラーが出てしまう。pc本体をいろいろ変えてもらったが directSoundの初期化エラーが出る。そのうち Windows7のUltimate Kというバージョンが問題らしく、professionalだと起動することがわかった。ほどなくエキスパートなスタッフの方がすばやく対応してくれて2台とも起動が可能になったので、結局4台展示が可能になった。椅子は元々2台だったが2つほど余っているのを借りることが出来た(笑)
今回韓国が始めてというのもあり、他にもノートpcが飛んだときの予備HDDやセットアップCD、ゲームexeのバックアップメディア複数などあらゆる場合を想定して準備を図っていた。なにせ参加したのにゲームが動かなかったら来た意味がない。最悪のケースの回避をすべて想定していたが、幸運にも全部動いたので、だったら4台全部展示しようと(笑)
展示しているタロティカ巨大mapは、今回事前の情報では背面がどういう状態がわからなかったので大きさの違うものを2つ用意してきていたのだが、上部の鉄パイプから吊るせるようなので、2つとも会場で組み立ててぶら下げることにした(笑)
この巨大mapはゲームについて聞かれたときに「ホラあれが全体mapで、地下もあります」とやれば一発で納得してもらえ、またゲームのサイズ感も伝わる。もちろんデザイン的であることもあるが、すべては展示のためだ。
なおゲームタイトル表示が一切ないが、そもそも知らないゲームのタイトルが独自のログデザインで大きく張り出してあってもなんら意味はないし、これまで出展してきて困ったことはない。逆にプレイしてくれた人には詳細を書いたチラシを渡し、ゲーム内容との紐付けを確実に図るようにしている。
ブース遠景:
1ブースは4足のとんがりテントで、それを複数繋げた構造をしている。会場の上部には巨大な屋根があるわけだが、風雨を想定してテント構造をしている。またテント間の通路上部には白シートが渡してあり、上部からの風を防ぐ構造になっている。
昨年のBICは屋内開催で、写真を見る限り初回のbit summitみたいな感じなわけだが、今回野外でやると聞いたときはどうなることかと不安でならなかったが、実際来て見てまったく問題がなくむしろ横の巨大ステージでは、50万フォロワーのユーチューバーによるゲーム実況イベントや、リズム隊によるライブイベントなどが行われていてイベント感満載で、2回目の3月開催のbit summitのわくわく感を思い出した。やはりステージイベントがあると より一般感が増してすごくいい。やはりイベントは仲間うちの集まりで終始せず、外に開いていくものであるべきだなあと!
ブースも盛況。
不思議なことにこのところプレイした人は結構遊んでいる時間が長い。韓国のプレイヤーは結構ゲーム慣れしている印象。4台もあるのになかなか空かない状況が続いた。
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一日目の開発者ディは、交流を促進させるためか、全体の半分のブース出展者がもう半分のブースを見に行く時間を設け、これを交互に行うという徹底ぶり。
会場の様子(トータルで100ブース以上)
会場は非常に盛況で多くの人が訪れていた。「これは何のイベント?」と柵の外から聞かれたりもした(笑)
撮影スペース。会場にはコスプレしている人も多く、そのためのステージらしい。ニャン!
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夜のビーチパーティ
BIC主催による開発者交流会。スタッフによると今回初めての試みだというが、いろいろ話ができて有意義だった。そもそもこのイベントの名称 Busan Indie Connectという名前がそれを示している。viteiのデザイナさんと話しをしてたら、私の英語はすごく上手いという。へー。今回M氏とは英語でしゃべるようにしているので自然といろいろ覚えているのかもしれない。耳はいいので!(笑)
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一般日
女性のプレイヤーも多いのだが、普通に剣を問題なく振り ゾンビもなんなく倒すので見ていて驚く。
韓国では驚くことに9人ほど解いた人がいた。とにかくゲーム慣れしている。
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最終日のアワードの発表。
もう誰が選ばれ受賞するのかわからない感じはすごくワクワクする。展示終了後、誰もが「早く片付けてステージ前に集合して!」とせかされたことは、オマエも候補なんだぜ、というウエルカム感がある。もしかして自分も入っているのか?という感じもなぜかする。TGSやbit summitや台湾では味わえなかった感じが会場全体から感じられ、よく映画祭なんかであるような風景がここで見られた。名前が呼ばれたチームが驚いてワーッと立ち上がり、照れながらステージに向かうのだ。出来レース感がまったくないライブ感がすごくいい。
そしてなんとファイナリストに選ばれた!!雑誌の頃から私は賞に選ばれたことがないのでちょっと意外だったが(笑
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終了後のバーでのパーティ
立食パーティでいろいろ話をしたり。M氏が言うにはこういう立食パーティは移動が容易なので交流がしやすいのだそうな。
オリエンテーションでのDwarf Fortressの作者さんがいらして話ができた。プレゼンの画像を写真撮りきれなかったのでもらえるか聞いたら快く送ってくれるという!!超狂喜でした(笑)
会場設営のLeeさんとも話しが出来て、今回の野外での開催の苦労話を聞くことが出来た。風があるのでテントの下に砂袋を2つずつ固定し、風を防ぐために白シートを渡し、また天気の行方も気にしていたという。彼的には室内でいい椅子でゆっくりゲームをしたいので野外は不本意だそう(笑)
また、アワードの前のスタッフ挨拶で、突然歌った人がいたのだが、彼と話をすると「自分たちがこのイベントを作っているんだ、という意識があり、その歌を歌ったのだ」という。それ we built this city、みたいなものね、と聞くと、まさにそうだという。こういう誇りを持っているというのは非常に大事なことだと思う。
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ビーチパーティがあったが、今回は階段ではなく浜で円陣を組んだ形なので入り込めず、はぐれたもの同士で話をしていたら、私がMSXでなぜ組んでいるかを知りたがった韓国のチームの方々がいて、じゃあ、ホテルの部屋でレクチャーしようか、ということで即興のレクチャーをすることになった。
VRAMを使ったfont定義からそれを応用してどういうゲームが動いているのかを、私のゲームを使って説明したが、すごく面白がってもらえ、何より、今のテクノロジーを使ってゲームを作っている若い人にMSXの面白さが伝わったのが嬉しかった。
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今回韓国は初めてで、行くまでは、韓国について悪く言う人やなんやらがたくさんあった。気をつけろとまで言われた。しかし私は自分の目で見て聞くまで信用することはない。実際こうして行って会って話しをしてくると、開発者同士は同じような悩みや苦労があり、こういうイベントをつくりあげる人たちの努力や苦労も垣間見られ、あれほどの悪い言われようはなんだったんだと思った。
どの国にも迷惑な人も優れた人もいるわけで、大事なのはどっちにコミットするか?でしかない。作り手ならば、自分の中に自分の人生になんの
関係もない他人の衝動を入れないことだ。
毎年恒例のJAZZ ART せんがわの自由即興zooに今年も参加。たぶん1回目から出てるのもはや私だけなのか(笑)
年々レベルが上がって恐ろしい。
今年は FilterBankを持ち込んでトライ。リハで巻上さんに面白がられる。観客は実験台か?といわれたが、ジョンケージだってそうだった旨返事したり(笑)ハッキリ言ってジョンケージの方が観客を楽器化した点でタチが悪い(笑
今年は非常に耳のいい人も多く、Filter Bankと相性がよさそうな方々と意気投合し後日のスタジオが決定したりした!
犬も歩けば棒に当たる。何事もまずは始めてみることなんだなと。
ある程度目が肥えてくると自身に対しても厳しくなってきて早々に先も見えてしまうため、やる気が起こらない誤作動が起こり悩ましい。どうせ始めればちくちく修正しているうちに満足がいくものに至るのはいつものことだが、近年没頭してしばらくぐったりという身体へのダメージ経験が蓄積されているので初動に強烈な本能的ブレーキがかかり意志では払拭が難しい中、どう作業させるか?が課題であるが、NHK ETVの番組「美の壺」の「文豪の机」の回でヒントがあった。
宇野千代さんの言葉:
文豪でさえ書けないと思うわけだが、それを机の前に座ることで解決を図っている。
これは
左脳の経験による否定的気分を、身体的なルーチンに落とすことで作業を開始させるメソッドであり、
これに関連するのは私の「5分だけ着手するつもりでスタートする」と同じカテゴリで、
つまり、
一旦始めてしまえば体が動いてしまいそのうち最初のやる気がしない気分はどこかに行ってしまうわけで
そのためには
やる気がしない自分をどうごまかして机に座らせるか、作業を始めさせるか、が勝負となる
つまり、さっと作業を開始できる環境を整えておくことが大事となる。
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これと似たメソッドでは、非常に上手くいっている作業を、完了させず途中で止めて明日に延ばす、
というのもある。面白いところで中断すると、絶対続きをやりたいので疲れが回復した次の日に、上記のような
着手の苦労なしで作業を開始することができる。
村上春樹氏も「どんなにノッて書いていても10枚書いたら止める」と言っている。
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どう着手させるかについては様々な方法があり、混ぜるという方法がある。
・食事などの時にペンと紙で今後の計画や今やっている課題をメモしながら思案する
この方法は、食事後脳がreadyになっているためすぐ作業に入る強烈なモチベーションを付与できる
・BGMなど別の娯楽を混ぜる
大事なのは、集中するときに同じ曲(アルバム)を流す点である。つまり曲が集中へのリマインダとなるわけで、これは手塚治虫、宮崎駿氏らも共通し実践している。
私の近年のトライは、普段休憩のときに録画しておいたtvプログラムなどを見るわけだが、それと混ぜる手である。つまり、tvを流しながら作業をする。休憩感で脳を騙す手法だが、これは最後の手段で、連続すると慣れてきて効かなくなる。
さらなる究極はavなどアダルト系を流しながらプログラムという禁じ手で、今度は本能を騙すわけである。大事なのは以前HEYHEYHEYで谷村新二が言っていた「これは外せないビニ本200冊」的なもの以外にしないと作業に集中できないので選定が大事となる(笑)しかし強烈な意志がない人だとすぐ脱線してしまうだろうからあまりオススメしないが。
ここ何年も弾いているゴルドベルクの速度練を録音
YouTube
ずっと弾きつづけていて見えたものの一つに「遅い速度で練習」がある。弾けないなら確実に弾ける速度まで速度を落として弾くのだ。速度を落とすともちろん隙間が増える、つまりズームしたような状態になるのだが、そうなるといままで打点でのみ弾いていればよかったことが、どれくらい音を伸ばしてどのタイミングで切るか、を問われるようになってしまい、そのタイミングで曲の表情が変化することに気づくことが出来る。リズムの観点から言えば、同じフレーズを弾いていても、離し方次第でまったく異なるリズムになってしまうのだ。そうなると、物理的に速度が遅くても、遅く感じさせないように弾くことができるし逆もまた可能となる。例えば同じ速度でも感じる速度を変化させられるということでもあり、曲の表情も同じで、暗くも明るくも、それは弾き手の気持ち次第ということである。それらは遅く弾いて隙間での音をオフするタイミングをどうするかでコントロールされる。
この曲を作曲したバッハの時代の楽器はオルガンである。オルガンはピアノと異なり、鍵盤を離すと音が止まる。つまり、譜面上は音符一つでも、演奏時には、押さえたあといつ離すか?が大事になってくるのだが、それは譜面にはかかれていないし、ピアノで弾いているとこのことには気づきにくい。逆にいえば、ミュートをコントロールできない環境だと表現が狭まるということでもある。
この練習は当然ベースでもドラムでも適用可能で、一旦遅い速度でミュートやニュアンスを確認し確実に練習を積んでおけば、普通の速度で弾いたときのリズムや表情は打点以外も含むので圧倒的な情報量となる。また、遅いと元の曲の記憶やコード感を喚起せず脳内に快感が出ないので、純粋に弾いているフレーズ自体のリズムなり表情なりが着実に快感を呼ぶものなのかどうかを検証することが出来る。普通に弾いて面白く、遅く弾いてつまらないなら、その楽しさは元曲の記憶によるもの、と言える。なので、遅く弾いてノリを出せるならそれは自分の力によるノリとなるわけだし、ノリが出てないなら遅いままでどうしたらノリが出るのかをミュートのタイミングやアクセントをいろいろ変えて探せばいいだけでありそれが遅く弾く練習の真髄である。
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このページでは私の成果、発見のみ記述しております。
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